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 ULTIMATE X-MEN Index


このページでは、アメリカン・コミック『ULTIMATE X-MEN』を紹介しています。
■CONTAINTS

■『ULTIMATE X-MEN』とは?
恵まれし子らの学園  1963年、MARVEL COMICSから登場した アメリカン・コミック『(THE UNCANNY) X-MEN』。 近未来、マイノリティーとして人間社会から差別・迫害を受けるミュータントの 若者たちの苦悩と戦いを描いたこの『X-MEN』は、「人と相容れない自分」を意識し始める 若者世代の大きな反響を呼び、人気をぐんぐん上げて、現在ではMARVELの主力を担う世界的人気コミックとなりました。 (→「X-MENとは何か?」)

 初登場から40年以上の歴史の中で、ストーリーは(一応)一貫しており、また現在もともとの『THE UNCANNY X-MEN』から続くストーリーは10以上の別名タイトルで 同時進行しています (→「アメコミの仕組み」)。 ゆえに、最近アメコミ、ひいてはX-MENが気になり出したという人にとって、X-MENシリーズは少し敷居が高くなっています。そこで、そんな人々を対象として MARVELが繰り出したのが、『ULTIMATE X-MEN』なのです。

 『ULTIMATE X-MEN』は2002年にスタートしたX-MENの新シリーズで、そのストーリーは、通常のMARVEL UNIVERSE (→「MARVEL UNIVERSEとは?」)とは異なる世界、 ULTIMATE UNIVERSEで展開してゆきます。すなわち、今までのX-MENシリーズで 登場していた各キャラクターにより、全く新しいストーリーが展開するリイマジネーション(リメイク)なのです。

 ということですから、『ULTIMATE X-MEN』には正史の人気キャラが続々登場! 有名エピソードもさらにスケールが大きくなって登場!さらに、リメイクにあたって、世界中で注目を受けるジャパニーズ・コミックを参考にしてあるので(コマ割など)、 アメコミ初心者にも安心!X-MENに最近興味を持った人でもストーリーの最初から読むことができます。

 一方、もともとのX-MENを知る人なら、「あのキャラはどんな風に変わって登場するんだろう?」という正史とのギャップを楽しむことができます。

 このページでは、そんな『ULTIMATE X-MEN』を私の 個人的偏見をもって紹介してゆきたいと思うところです。(2008.1.12)








■X-MENとは何者か?
X-MEN  舞台は近未来、人類は新たなる進化段階を迎えていた。世界各地で、細胞の中に 「X-factor Gene (特異遺伝子)」を持つ子供が生まれるようになったのだ。この X-factor Geneにより、ある者はテレパシー能力を、ある者は磁界を操る能力を、 またあるの者は恐ろしい怪力を、様々な特殊能力を得た。目の前に突如として現れた "彼ら"を人間たちは「ミュータント(突然変異種)」と呼んだ。 思春期など子供時代に突然、能力が発動するため、若きミュータントたちは、 能力の使い方も分からず、自分自身に驚き、恐れ、困惑した。

 「マインドコントロール」「念力」「怪力」「明晰な頭脳」 「壁抜け」「テレポーテーション」etc.恐ろしい力を持つミュータント が新たなる地上の支配者となることを恐れる人間たちは、今はまだマイノリティー であるミュータントに対し、差別・迫害を始めたのだった。 ミュータントであるというだけで学校に通うことは出来ない、 ミュータントの親だから会社はクビ。彼らにはあまり選択肢はなかった。 多くの者が、能力を隠して怯えながら暮らす、あるいは能力を利用して犯罪に走った。

 そんな世の中に、2人のミュータントが立ち上がった。
 一人の名はエリック・マグナス・レーンシャー(マグニートー)。彼は、 「ミュータントこそ支配者となるべき存在」という信念を胸に、 路頭に迷う若いミュータントたちを保護し、テロリストとしての教育を与え、 ミュータント・テロ集団Brotherhoodを組織し、人類に対し宣戦布告をした。
 もう一人の名はチャールズ・エグゼビア(プロフェッサーX)「人類とミュータントは共存できる」という理想を追いかけ、若いミュータント たちのための学校を設立し教育を与え、同時に人間社会に対し自らの理想を主張した。 そして、教育を受け、エグゼビアの理想を 共に志し、そして同胞を守るためのミュータント・チームX-MENが組織された。

 理想を貫くゆえ、X-MENは、テロから人類を守るために Brotherhoodと戦う。しかし、同時に人間による差別・迫害との戦いも続く。 Brotherhoodの敵は人間のはずが、同じミュータントであるX-MENと 戦わなくてはならない。

  「何故、自分は差別されるのか?」
  「自分は何者なのか?」
  「差別・迫害をする人間のために何故、戦わなくてはならないのか?」
  「何故、ミュータント同士が傷つかなくてはならないのか?」
  「戦いの果てに理想はあるのか?」



.............見果てぬ夢を追いかけ、戦い、傷つき、悩み、成長してゆく若き ミュータントたちの姿を描いた壮大な近未来SF巨編『X-MEN』。 MARVELから生まれて既に40年以上、いろいろな敵が登場し、Xメンバーの世代交代 なども行われましたが、依然として人気が続いている理由は、単にストーリーが 面白いからだけではありません。それは、作品最大のテーマを『周りと異なるもの』『差別』 と、したことにあるのでしょう。

 「自分は皆とは違う気がする。」「皆に自分のこのことを知られたら仲間はずれにされる。」 とは、若者誰もが一度は抱く考えであり、そんなミュータントたちに共感してしまいます。 また、ミュータント差別問題、マグニートー、プロフェッサーXはそれぞれ、 アメリカの黒人差別問題、マルコムX、キング牧師とイメージが重なり、 二人の正義はどちらが正しいのか?あるいはどちらも間違っているのか?悩みつつも 戦いに巻き込まれてゆく若きミュータントたちの物語は非常に興味深いといえます。

 もう一つの大きな魅力は、その登場人物の多さと人間関係にあります。X-MENでは多くのキャラクターが存在し、主人公が固定されていません。ゆえに読んでいると必ず共感してしまうキャラクターに出会えるのです。

 ・磁界と金属を自在に操るマグニートー。彼は仲間達の信頼を全身で受け止め、自分を強く信じることでカリスマ的リーダーシップを発揮しています。

 ・地球上の全ての人間の頭の中も読める最強のテレパス プロフェッサーX。彼は理想を説いてX-MENを率いていますが、世の中にも自分にも隠すべき汚い部分があることを知っています。

 ・眼を開けている限り制御不能の破壊光線を出し続けるサイクロプス。彼は生真面目で恩人プロフェッサーXの期待に応えるために一生懸命X-MENのリーダーを務めています。

 ・触れた相手の生命力と記憶を吸収するローグ。彼女は強力な力を持つものの、愛する人とも触れ合うことができない運命にあります。

 ・人間を凌駕する運動神経と天才的頭脳を持つビースト。ルックスについて散々迫害を受けてきた彼は知的な男であるがゆえ、心の傷を大きくしてゆく。

 この他にもたくさんの個性的キャラクターがストーリーの中で複雑な人間模様を展開してゆきます。自分と共感したキャラクターの視点から物語を追ってみるのも非常に楽しいものです。

 もちろん、この重いテーマ抜きにしても、マッチョなミュータント・ヒーローが 活躍する『X-MEN』は単純におもしろいです。40年間さまざまなストーリーとバトルが展開され、世界を、宇宙を、字空間をも揺るがす事件が何度も起こっています。

 ここまでに書いたことではとても表現しきれませんが、このX-MENは一度読むとハマってしまう魅力を持ったアメリカン・コミックなのです。 (2008.1.12)

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■アメコミの仕組み
アイアンマンとコロッサス  アメリカン・コミックには、日本のマンガでは考えられない非常に違った仕組みがあります。 それは『著作権』。日本ではマンガそのものやそのキャラクターなどの著作権は 基本的にマンガ作者が持っています。それに対し、アメコミでは、マンガもキャラクターも すべて出版社(例えばMARVEL)のものなのです。そして、出版社が脚本家、ペンシラー、 イラストレーター、レター、カラー、etc.を雇ってコミックを完成させています。
 この仕組みによって、例えばこんなことが容易に起こり得ます。

  ■同じキャラクターを使って新タイトルを突然作られる。(同様に消える。)
  ■キャラクターが色んなタイトルを自由に行き来している。
  ■同じ作品の途中でイラストが変わる。(イラストレーターが変わる。)
  ■同じ作品の途中でキャラの雰囲気がちょっと変わる。(脚本家が変わる。)
  などなど。

 これが「許せない」という人はアメコミに向いていない、なんてことはありません。 すぐ慣れます。イラストレーターが変わってもまた元に戻ったりして、新鮮味が溢れてて 慣れると楽しめます。また、脚本家が変わると、活躍するキャラがちょっと変わったりしますが、 これまでのストーリーやキャラクターの性格はちゃんと(?)尊重されているので大丈夫です。

 どちらかというと、問題なのは突然、キャラが他のタイトルへ遠征してしまったり、 読んでいるシリーズが2つの新タイトルに分割されたりすることです。 人気が出たらタイトルを増やす。これはMARVELが儲けるための策略です。 『THE UNCANNY X-MEN』 は40年以上の歴史の中で持続的に人気が出て、キャラクターも増加の一途(たまに死んで減ることもありますが)を たどり、途中で『UNCANNY X-MEN』『NEW X-MEN』に分割され、2タイトルで ストーリーが同時進行しはじめました。その後、若い世代キャラ中心のストーリー 『Generation X』が分裂。X-MENで人気が出たキャラクターがそれぞれ分裂・ソロ活動して 『Wolverine』『X-MAN』『Cable』『Gambit』『Rogue』『Mistique』etc.が発生。 UNCANNYとNEWからストーリーもチームも分裂して『X-tream X-Men』『X-MEN』『Astonishing X-Men』『X-Force』 などなど。すべてを読まなければ分からない、というわけではありませんが、 もう多すぎてやってられません。
 その点、『ULTIMATE X-MEN』では現在そのような分裂はありませんので安心です。(他のULTIMATEシリーズ とのクロスオーバーはたまにありますが。)まぁ、これからいきなり分裂することのないことを祈ります。 (2008.1.12)

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■MARVEL UNIVERSEとは?
MARVEL VS DC 会社を越えたクロスオーバー  アメリカのスーパーヒーロー系コミックの出版社として大きなものが2社あります。 『MARVEL COMICS』『DC COMICS』がそれです。2社の代表的タイトルを 挙げてみると、

■MARVEL:『X-MEN』『スパイダーマン』『デアデビル』『アヴェンジャーズ』 『ハルク』『ファンタスティック・フォー』etc.

■DC:『バットマン』『スーパーマン』『ワンダーウーマン』『ザ・フラッシュ』 『ジャスティス・リーグ』etc.

 見ての通り、多くの人が知っているタイトル(がほとんど)だと思います。

 で、『MARVEL UNIVERSE』とは何か、というと、それはMARVELのキャラ全てが 住んでいる世界のことです。『MARVEL UNIVERSE』には、スパイダーマンも ウルヴァリンもキャプテン・アメリカもデアデビルもハルクもMr.ファンタスティックも 皆いっしょに住んでいるのです。ゆえに、ウルヴァリンがN.Y.に行けばスパイダーマンに 会うこともあるし、アヴェンジャーズがハルクを追いかけることもできるし、X-MENと ファンタスティック・フォーが戦うこともあり得るし、巨大な敵に対し、全てのヒーローが 集結して戦うこともあります。
 このように、他のタイトル同士が出会うことをクロスオーバーといいます。

 『UNIVERSE』=『世界』についてももう少し突っ込んで説明してみます。

 コミックの世界の歴史によると、ことようになっています;「昔、2人の神が1つの 世界を作ったが、喧嘩して世界を2つに分けてしまった。このうち1つが『MARVEL UNIVERSE』 でありもう1つが『DC UNIVERSE』である。」(つまり2つの出版社のことを言っています。)
 ゆえに、『マーヴル・ユニヴァース』の住人(スパイダーマン、ウルヴァリンなど)は互いに 会うことがありますが、彼らが『DCユニバース』の住人(バットマン、スーパーマンなど)と は普通会えません。日本のマンガに置き換えれば、ルフィと悟空が戦うことはできるけど、 ルフィと幕ノ内一歩がボクシングすることは無いと言うことです。 (つまり、2社が著作権を別々に持ってるということです。)

 というわけで、MAVEL COMICSの話は全部マーヴル・ユニバースでの出来事で、DC COMICS の話は全部DCユニバースでの出来事、ということで解決。・・・・すれば簡単なんですが、 実際はもっと複雑です。

 『マーヴル・ユニヴァース』はいくつかのパラレル・ユニヴァース(並行宇宙)の 一つとして存在しています。すなわち、同じ人物が、同じあるいは違う時間軸を持つ 並行空間で同時に存在している、ということなのです。ほとんど全てのタイトルが 通常のマーヴル・ユニヴァースにおける物語ですが、若干違うタイトルがあります。

(パラレル・ユニヴァース編の例)

■『エイジ・オブ・アポカリプス』:プロフェッサーXが若いときに暗殺され、 マグニートーがX-MENを指揮しているという世界。この世界では人類+X-MEN軍v.s.魔人 アポカリプス軍団という構図で、通常世界でBrotherhoodだったミュータントがX-MEN にいたり、ビーストが悪の科学者としてアポカリプスの手下になっていて興味深い。 物語終盤で悪人ビーストが通常世界にワープしてきたりしてややこしい。

■『スパイダーガール』:未来の世界で、スパイダーマンを引退した ピーター・パーカーの娘が能力を受け継ぎ、ヒーローとなっています。

■『アースX』:最終戦争が起きて地球が荒廃した比較的遠い未来世界。 大気汚染の影響で、全人類がミュータントになっていた。 キャプテン・アメリカはアメリカ建て直しに奮闘。おじいさんになったサイクロプスは ストリートチルドレンを集めて新たなX-MENを結成する。

 などなど。ここに上げたのは主軸のマーヴル・ユニバースとは比較的掛け離れた世界ですが、「今よりちょっと未来」とかはたくさんあって、ときどき人が行ったり来たりしています。

そんな中で、新たに現れたのが『ULTIMATE UNIVERSE』。 これは、リメイクのための新しいスタンダードな世界です。現在、 往年の人気作が続々『ULTIMATE』シリーズとしてリメイクされつつあります。 『ULTIMATE X-MEN』『ULTIMATE SPIDER-MAN』『ULTIMATES』(=ULTIMATE AVENGERS) 『ULTIMATE FANTASTIC FOUR』など。
 ULTIMATE UNIVERSEは完全なリメイク用世界なので、今までのマーヴル・ユニバース からは一切干渉を受けない(と思ったけど最近は危うい)。というわけで、今からX-MENを読むなら、 『ULTIMATE X-MEN』を読むのがよいと思うのです。(2008.1.12)

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